口のケアとは、具体的に何をすればよいのですか
答え
汚れを落とす(歯みがき・拭き取り・うがい)、乾かさない(水分と保湿)、口から食べて飲む——この3つです。歯みがきだけが口のケアではありません。水が乏しくても、3つとも何らかの形で続けられます。
うがいができない方に、無理に水を含ませないでください
飲み込む力が弱っている方は、うがいの水でむせることがあります。その場合は拭き取りが中心になります。吸引などの医療的な処置が必要かどうかは、必ず担当の医療者に確認してください。
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1. 汚れを落とす
歯ブラシがあれば、約30ml(紙コップに指1本分ほど)の水で磨けます。水がないときは、ハンカチ・ティッシュ・口腔ケアシートを指に巻き、歯の表面と歯ぐき、頬の内側を拭き取ってください。うがいができる方は、少量の水を口に含み、頬を動かして「ブクブク」と出してください。
2. 乾かさない
口が乾くと細菌が増えやすくなり、しゃべりにくい・飲み込みにくいといった不便も出ます。水分をこまめにとり、口腔保湿ジェルがあれば唇と口の中に薄くのばしてください。ジェルがなくても、少量の水をこまめに口に含むだけで違います。
3. 口から食べて飲む
食べること・飲むことも口のケアの一部です。噛む・飲み込むという動きそのものが唾液を出し、口とのどの働きを保ちます。噛めない・飲み込めない状態が続くときは我慢せず、救護班・保健師に相談してください。
口の中を清潔にしておくと、唾液に含まれる細菌が減ります。飲み込むときに少し気管に入ってしまっても、そのときに入る細菌の量が少なくなるため、肺炎を起こしにくくなると考えられています。
1日1回しかできないときは、寝る前を選んでください
眠っている間は唾液が減り、口の中で細菌が増えやすくなります。回数を増やせないときは、寝る前の1回をていねいに行ってください。
入れ歯を使っている方は、入れ歯の手入れも「汚れを落とす」に含まれます。入れ歯をはずしたあとの歯ぐきや舌も、やわらかい布やスポンジで拭いてください。
この回答の根拠
- 根拠の種類:
- 災害支援の実務で共有されている知見です(学術的根拠は限定的です)
- 監修の状態:
- 検証済みの既存資料からの再構成です(新規の医学的主張はしていません)
- 最終更新:
- 2026-08-01
分かっていないこと:口の中を清潔に保つことと肺炎の起こりにくさの関係は、介助を受ける高齢者を対象とした研究が知られていますが、避難生活の場でどの程度の差が出るかを示したものではありません。また、口へのケアの刺激で飲み込む機能が改善するという説明も紹介されますが、災害下での効果は確かめられていないため、ここでは期待できる効果として書いていません。「約30ml」も実務上の目安であり、公的な基準ではありません。
参考にした資料
- 災害時のお口のケア(緊急ガイド)(お口の防災プロジェクト/一般社団法人 日本オーラルヘルス協会)
- 家庭向け お口の防災チェックリスト(お口の防災プロジェクト/一般社団法人 日本オーラルヘルス協会)
- 災害時の口腔ケア・歯科治療 平易なQ&A(日本口腔ケア学会・HDC)
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この情報は一般的な内容です。個々の症状の診断や治療方針を示すものではありません。 判断に迷うときは、医療者にご相談ください。緊急の場合は119番へ。